キャッチボール子どもの頃、家庭の事情で、父がいなかった時期があった。 専門学生の頃、父の働く運送会社で、バイトさせてもらった。 バイト仲間の1人だった、僕と同じ歳のO君。 陽キャで楽しい。僕も仲良くなった。 仕事帰りに、社員の方も一緒に、みんなでご飯を食べに行ったり、...
柱の傷実家を売却した。 家は取り壊されるが、おわかれに掃除することにした。 台所の柱の傷は 鉛筆で書いた線、マジックで引いた線、 背の高さを測ったしるし。 そこに僕が立っていた。 妹が立っていた。 新しい雑巾を絞り、柱を拭き、 凹んだ傷跡を指でなぞった。