眼鏡僕は眼鏡をしてるが、母も若い時から目が悪かった。認知症になってから、よく眼鏡を失くした。ある時、商店街の眼鏡屋さんから「お母様がいらしてます」と電話があった。急いで行くと、母は花粉症用のメガネをしていて、思わず笑ってしまった。お店の方は母を追い返すことなく、その後も、眼鏡をなくした母が来るたび、電話を下さった。眼鏡はいつも、そのお店で購入させていただいた。
僕は眼鏡をしてるが、母も若い時から目が悪かった。認知症になってから、よく眼鏡を失くした。ある時、商店街の眼鏡屋さんから「お母様がいらしてます」と電話があった。急いで行くと、母は花粉症用のメガネをしていて、思わず笑ってしまった。お店の方は母を追い返すことなく、その後も、眼鏡をなくした母が来るたび、電話を下さった。眼鏡はいつも、そのお店で購入させていただいた。
幽霊幼稚園にあがる前の記憶。 祖父の家が本家で夏に法事があった。 農家だったので庭が広かった。 古い井戸があり、退屈だったぼくは、井戸に石を落として遊んでいた。 ぽちゃん、と音がするのをおもしろい。 すると、中から煙が出てきて、それは着物を着た女の人になった。 着物の女の人は 「悪さをしてはいけません」 と言った。 幼いころのことで、実際は親戚の叔母さんに叱られたのかもしれない。 ただ、そのセピア色の